性感染症「STD」【梅毒編】
1) 定性検査で梅毒反応陽性が出たら必ず定量検査
2) バラ疹などの特徴的な皮膚症状を見ても皮膚疾患を見誤ることがある。
妻が某国立病院で健康診断の血液検査を受けた結果、「梅毒」との診断を受けたというのである。担当医は「あなたはだんなさんに隠れて悪いことをしている」と決めつけ、「すぐに治療しなければならない。だんなさんも検査する必要があるので連れてきなさい」と話した。身に覚えのない妻が夫に話した結果、「専門医に診てもらったほうがいい」ということになった。
「実は梅毒の検査結果には、定性検査と定量検査という2つがあるのです。リウマチなどの病気を持っていて、免疫機能の不調がある場合、定性検査で『生物学的偽陽性』といって、プラスに出てしまう場合がある。定性検査で陽性が出た場合、必ず正確な定量検査を行うこと。この奥さんは定量検査の結果マイナスでした。つまり梅毒ではなかったわけです。」
かつて性病といえば必ず連想されるほど、梅毒はよく知られた病気だったが、現在はマイナーな性感染症とされている。しかし、「最近がじわじわ増えている」と担当医は言う。
梅毒は主にセックスで感染する病気で、その症状の進行は俗に「3週、3ヶ月、3年、30年」と言われる。
「第1期」と呼ばれる潜伏期間は3週間〜1ヶ月で、その後、性器や股の付け根に痛みのない硬いしこりができ、やがて自然に消える。
「第2期」は約3年後。股の付け根にリンパ節のはれが起こるが、こちらも痛みがなく、1ヶ月くらいで自然に消える。
ただし手足に“バラ疹”と呼ばれる小さな紫色の斑点が多数出て、脱毛などの症状が起こったりすることもある。
3年〜10年の「第3期」、その後の「第4期」では内臓や脳を侵され、重大な病気へと進行していく。もちろん早期梅毒なら、ペニシリンを、第1期なら2〜4週間、第2期なら4〜8週間投与すれば、まず完治する。「しかし、こういったことは実際に見る機会が少なく、診断、治療が難しい」
梅毒の第2期では、「体がだるい」と訴える患者が多く、患者は最初に一般内科を訪れることが多い。その段階で「肝炎」「風邪」「膠原病」などの病気をつけられてしまうことがある。実際にそれらの病気を合併していれば、梅毒は忘れ去られたままになる可能性が高い。
まとめ
あやしいことをした後、3週間前後に体調が良くない(だるい、湿疹)がある場合は専門医へ。
